よみもの

2021/02/15
質問 お米を蒔いたら芽が出るの?
答え
白米を蒔いても芽は出ません。
玄米は芽が出ます。


その理由は「玄米には胚芽(はいが)が有り、白米には無い」からです。
詳しくご説明いたします。



稲は秋に実って、稲穂が傾いてきます。



稲穂に付いてる1粒1粒を(もみ)といいますが、その中身(お米)が充実して重くなってくるからです。



これを乾燥させて保管し、春に土に蒔けば芽が出ます。
なぜなら籾は稲が子孫を残すために儲けた種子であり、芽の素になる胚芽が付いているからです。

でも普通は殻をむいて、
玄米にします。
そうしないと殻が硬くて食べられないからです。




玄米も一応、芽が出ます。
なぜなら【胚芽】という芽になる部分が残っているからです。 水に浸して温かくし、わざと少し発芽させて「発芽玄米」として売ってるものもあります。栄養面や味が変化するので、それを売りにしているわけです。
しかし、土に蒔いたときにもみ殻に守られてないと発芽率ががくんと落ちますので、芽は出す能力はありますが種まきには向いていません。

精米した白いお米はどうでしょう…?




芽は出ません。
なぜなら
白米は芽になる部分「胚芽」が取れてしまって、無いからです。
精米というのは玄米同士をこすり合わせて外側のやや硬い茶色の部分を取り除く方法です。そのときに「胚芽」も取れてしまいます。
なぜそんなことをするかというと「美味しいから」です。
昔は白米というのはごちそうで、身分の高いお金持ちしか食べられない贅沢品でした。

まとめます。


籾(もみ) 芽が出る
稲穂から取り外した、籾殻(もみがら)という硬い殻のついたお米。
稲穂から取り外す作業を「脱穀」(だっこく)という。
殻で守られているので食べられないが、劣化しにくく、この状態でお米を保管する地方もある。
芽が出やすく種まきに向いている。種用に保管したものを【種籾】(たねもみ)という。


玄米 芽が出るが種まきには向かない
もみ殻(もみがら)という硬い殻を取りのぞいたお米
もみ殻を取り除く作業を「籾摺り」(もみすり)という。通常この状態でお米を保管することが多い。
食べられる。栄養が豊富
胚芽が残っているので水と温度(30〜35℃くらい)があれば芽が出るが、種まきには向いていない。


白米 芽が出ない
玄米の周りのやや硬い茶色の部分を取り除いたもの
その作業を「精米」(せいまい)という
やわらかく美味しい。
胚芽が無いので芽は出ない。

つまり、

稲穂→(脱穀)→種もみ→(籾摺り)→玄米→(精米)→白米
※カッコ内は加工作業
という手順を踏み、芽になる部分
「胚芽」が無いのが白米、ということです。

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